親ナマズは我が子を喰らうか

 8月某日。今回は、これまでで一番小さいナマズをキャッチした。ポイントは、ウィードが豊富で、ナマズの魚影が濃い小水路。下流に向って5/8 oz.ジッターバグをキャストし、ゆるゆると上流に向けてリトリーブすると、何度もアタックがあったがフッキングせず。時間を置いては何度かトライして、やっと釣り上げたのが30cm+の小ナマズ

 ところで、最近不思議に思うのは、小さいナマズはどこにいるのかってこと。これまで30匹以上のナマズを釣ってきたが、ほとんどは50cm以上のサイズ。もちろん、トップウォーターのルアーにアタックしてくるのは、比較的大きなナマズということもあるだろうが、小さいナマズは何処に?

 もうひとつの疑問は、子ナマズが親ナマズに食べられる危険はないかということ。ナマズ釣りでルアーをキャストしていると、着水したとたんにナマズがアタックしてくること(着水アタック)がよくある。この場合のナマズの捕食は、音や波動に対する瞬間的な反射反応なのだろう。つまり、近くでなにか動いたら、とにかく喰らいついてしまうわけだ。ということは、子ナマズが近くで動いたら、親ナマズがパクッと飲み込んでしまう事故も起こりうる。

 しかし、わが子を喰らう親ナマズというのは、あまりにも無慈悲ではないでしょうか。「子を思う親心」といった道徳的概念は、弱肉強食の自然界では通用しないのか。私は、親ナマズは子ナマズを喰うことはないと信じたい。そこで、次のような推測をしてみた。

 まず、大きいナマズ(親ナマズ)は、エサを捕食した後、すぐに胃袋に送るのではなく、口の中に暫く含み置くのではないだろうか。ここで、小さいナマズ(子ナマズ)が捕食されたとする。口の中に入った子ナマズは「これはいかん!」と、ヒゲで親ナマズの喉をコチョコチョと刺激する。そうすると、親ナマズに嘔吐反射が起こって、「オエーッ」と子ナマズを吐き出して一件落着。あるいは、親ナマズは、子ナマズの粘液の味がしたら「ペッ」と吐き出すとか。

 まあ、以上は夏の夜の妄想だが、どうやって子ナマズが危険を避けているのか心配であります・・・。などなど考えながら、3匹(30cm+、55cm+、55cm+)のナマズをキャッチ。トータル34匹となりました。