おばあさんに褒められた

 【前回のあらすじ】 テキサスリグでニゴイを見釣りしたことに気を良くした筆者kimiは、思い出の川でダウンショットリグを試してみた。しかし、ニゴイに仕掛けを見切られ意気消沈。ナマズも狙ったが、驚かせ逃がしてしまった。そんなイチマルイチのルアーにヒットしてくれたのは、一匹のブラックバスだった・・・。


 思いもかけずブラックバスが釣れたが、今回のマイ・テーマは、「ニゴイの見釣りでダウンショットを試す」だったはず。もう少し試してみたかったので、先日テキサスリグでニゴイを釣ったポイントへ車で移動。

 ポイントは福井市内の小河川。川原に小さな畑があり、おばあさんが農作業中。軽く挨拶してポイントに入り、偏光グラスで観察すると、すぐにニゴイを発見。早速、ニゴイの向こうにキャストして目の前をリトリーブすると、ニゴイが追いかけてきた。食うか食わぬか迷っているようだ。すぐ手前まで来てしまったが、なかなかバイトしないので、横方向にスーッと逃げるような動きを入れてやると、やっと食ってくれました。

 暴れるニゴイをランディングしていると、農作業中のおばあさんが見にきて、褒めてくれた。「にーさん、すごいのォ」「ここにはイッケエ(大きい)魚がギョーサン(たくさん)おるんやけど、なかなか釣れんのやザ」「上手いんやのォー」。

 いや、私、初心者なんですけど・・・。キャッチしたのは、50cm+のニゴイ。来てすぐ一投目で大きな魚を釣ったので、おばあさん、びっくりされたのかな・・・。しかし、いくつになっても褒められるのは、気持ちが良いもの。写真を撮ってすぐにリリースすると、「逃がしてやるなんて、優しいんやのォ」と、また褒められた。

 

 ダウンショットリグですぐにニゴイが釣れてしまったのだが、その後は追いかけられても見切られてしまうことが続いた。何か違和感を感じているのかと思い、テキサスリグに変更することに。これで、55cm+のニゴイを追加することができた。

 初心者なりに、今日感じたことをまとめておこう。ニゴイの見釣りでは、基本的にテキサスリグがよいのかもしれない。数匹の経験ではあるが、テキサスずる引きによく反応したように思う。これに対して、ダウンショットリグでは、違和感を感じさせることが多かったようだ。ニゴイの口は下を向いているので、主に川底のエサを食べるのだろう。それに、基本的にはフィッシュイーターではないようなので、激しく動くルアーは不適かもしれない。テキサスリグを使って、動きのイメージとしては、川底に沈んだドバミミズでどうか。

 ここで、ナマズの場合も推測してみる。ナマズの口は少し上を向いているので、川底にいるナマズは少し上を動くエサを下方から捕食するのではないだろうか。このことから、川底から少し離れてアクションを起こすダウンショットリグは理屈にあうように思える。ただし、ナマズの場合は視覚があまり良くなさそうなので、大きな動きや波動で誘ってやらないといけないかもしれない。大きなテールを持つグラブや、ブレードの併用はどうだろう。動きのイメージとしては、川底すこし上を漂うドバミミズ、あるいは底付近を泳ぐ小魚だろうか。

 まあ、以上はあくまで推測なので、これから経験を増やしながら確認していきたい。