名古屋で故・岡田正哉氏を想う

 仕事で名古屋に出張中。ナナフシ愛好家にとって名古屋といえば、味噌カツでもエビフライでも中日ドラゴンズでもなく、故・岡田正哉氏なのである。

 岡田氏は、日本のナナフシストのバイブル「ナナフシのすべて」の著者で、名古屋に住んでおられた。「ナナフシのすべて」は淡々と書かれていながら、ナナフシに対する情熱がひしひしと伝わってくる名著だ。

 

 岡田氏は、2011年5月17日に68歳で亡くなられたが、生前は名古屋で昆虫館を開いていらっしゃったようだ ワタシが初めてナナフシに興味をもった2003年頃には、まだご存命で昆虫館におられたはずである。お会いするチャンスがあったのに、昆虫館を訪れる機会をつくらなかったのが残念だ。

 たぶん、当時岡田氏とお会いしても、気後れして「こ、こんにちは。ナナフシのすべて読んでいます」くらいしか言えなかったと思う。しかし、日本一のナナフシ愛好家かつ研究家であった方と、わずかでもよいから言葉を交わしたかったものだ。

 自宅に帰ったら、久しぶりに「ナナフシのすべて」を開いてみようかな。岡田先生、すばらしい本を遺して頂きありがとうございます。合掌。 

 ナナフシのすべて