パーマカルチャー

 水耕栽培はとても面白いのですが、その対極にある自然農法も面白い。最近は、自然農法関連の本を読んでいます。何冊かの和書を読み進めるうちに、「外国で自然農法に相当するものは何なんだろう?」と疑問に思い調べてみると、パーマカルチャー(permaculture)という言葉に行きつきました。


パーマカルチャーとは・・・自然のエコシステムを参考にし、持続可能な建築や自己維持型の農業システムを取り入れ、社会や暮らしを変化させる総合的なデザイン科学概念(ウィキペディア。 何だか抽象的すぎてよく分からなかったのですが、世界中で注目されているようなので、とにかく一冊本を読んでみることにしました。


  パーマカルチャー菜園入門


というわけで読んでみたのが、この本「パーマカルチャー菜園入門」です。この本は実に面白い。読んでいるうちに興奮してしまい、夜眠れなくなったほどです。パーマカルチャーでは、自然と人間生活を無駄なく循環させたライフスタイルを提案します。その考えを具体的に菜園に活かすアイデアがどれも素晴らしいのです。


例えば、「スパイラル菜園」。スパイラル菜園は、直径2m程度の螺旋(らせん)状の石組み菜園で、螺旋に沿って多種のハーブや野菜を栽培します。感動したのは、スパイラル構造に高低差をうまく組み合わせていることです。螺旋の中央を一番高くすることで、中央部の水はけがよくなり、乾燥を好む植物を植えるのに適した場所になります。端に向かうほど次第に高さは低くなり、より湿った環境を好む植物の栽培場所を提供します。さらに、庭園が面する方角(東西南北)で生じる、日当たりの変化も利用します。ちなみに、「パーマカルチャー菜園入門」の表紙は、スパイラル菜園のイラストです。


 
 スパイラル菜園を作っている動画です。


お次は、「チキン・トラクター」。どうやったらこんな発想ができるのでしょうか。チキン・トラクターは、鶏の飼育ケージにタイヤを付けて、草が生えている場所へ移動できるようにしたものです。ケージには床板がなく、鶏は地面に生えた雑草や虫をを直接ついばみます。鶏が歩き回り地面をつつくことで土地が耕され、排せつされる鶏糞で土地が肥えます。鶏を使った生体トラクターなのです。しかも、土地を耕し肥やすだけでなく、卵(と鶏肉)のおまけまでつきます。



「鶏を飼うのはちょっと・・・」と、しり込みをしているあなた。心配は無用です。「ウサギ・トラクター」はどうですか?



ところで、パーマカルチャー菜園は、広い土地が無くても大丈夫です。「パーマカルチャー菜園入門」では、アパートやマンションでも応用可能な、「ベランダ菜園」や「グリーンカーテン」を紹介しています。


本を読んでるうちに、ナナフシ飼育や水耕栽培についてもいくつかアイデアが浮かんだので、少しずつ試してみたいと思います。パーマカルチャー、とても面白いです。もっと深く勉強してみます。

パーマカルチャー菜園入門