カブトムシの人工蛹室をつくってみた

 

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5月の連休中にカブトムシの人工蛹室をつくってみたときの記録です。

 

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プラケ中サイズ(290×185×205mm)で幼虫3匹を室内で飼育中。側面からみるとサナギになっているような雰囲気があるので土を掘って調べてみることにします。

なお、親虫は昨年8月に山道を散歩中に捕まえたカブトメスです。すでに交尾済みだったみたいで、オスなしでも産卵してくれたのです。

 

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プラケースの蓋を開けて、さあ掘ってみるぞ~。腐葉土をまき散らすと、家人に叱られるので、下に新聞紙を敷いて完全防備します。なにせカブトの幼虫を飼育したのは初めてなのでドキドキします。

 

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うおっ、こんなのが現れてきました。立派な角をもったカブトオスのようです。直前のリサーチによれば、国産カブトは縦方向に蛹室を作るそうです。書いてあった通り、頭を上にして鎮座しています。

 

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さて、どうやって取り出したものか・・・。傷つけると多分体液が流れ出して死んでしまうでしょう。取り出しには台所のトングがよさそうでしたが、家人を怒らせるの必至なので爬虫類飼育用のバンブーピンセットを使うことにしました。サナギを運ぶ手がプルプルと震えます。

 

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取り出してみると思ったよりでっかいぞ。なんだか偉そうですね。それにピクピク動いて気持ち悪い。ここ数年、甲虫はコフキコガネくらいしか飼っていなかったのでカブトの大きさに圧倒されます。国産でこれだけ大きいのだから、外国産カブトはどれだけ大きいのでしょうか。

 

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こんなのも出てきました。明らかにメスですね。こちらはオスに比べてなんとなく、おしとやかな感じ。合計2オス、1メスのサナギをゲットしました。

 

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さて、人工蛹室をどう作るかですが、直前リサーチによればトイレットペーパーの芯が推奨されていました。ところが残念ながら、すぐには芯を3つも用意できません。そこで急遽A4コピー用紙でつくることにしました。

 

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蛹室の幅は約4㎝だそうです。トイレットペーパー芯の直径も約4㎝。では問題です。何㎝の長さの紙を丸めれば直径4㎝の円筒になるでしょうか。

直径4㎝の円の周囲の長さは、直径×3.14で約12.5㎝。何十年ぶりかに円周の公式を使ったような気がします(汗)。

結局、上の写真のようにA4コピー用紙を4つ折りにして端に2.5㎝の糊代をつくれば4個の蛹室が作れると分かりました。コピー用紙1枚だとあまりに強度が足りないので2枚重ねとしました。丸めたコピー用紙の上下をホッチキスで止めれば人工蛹室の完成です。

 

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人工蛹室をプラケ内に設置します。小プラケ(225×150×165mm)にペーパータオルを敷いて霧吹きで加湿。人工蛹室を縦に置いてサナギを入れました。

蛹室が倒れないように、余ったスペースにくしゃくしゃにしたキッチンペーパーを入れて固定。また、保湿のためにプラケと蓋の間に新聞紙を挟みました。

国産カブトのサナギは3週間くらいで羽化するそうです。果たして、うまく成虫になってくれるでしょうか。

 

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ところで、室内で飼いきれないカブト幼虫は、ベランダの植木鉢で育てているのですが、掘ってみるとまだサナギにはなっていませんでした。こちらも随時、人工蛹室に移してみたいと思います。

 

【追記】このコピー用紙の人工蛹室、すぐに準備できるのはよいのですが、やはり強度的には不十分なようです。羽化後、成虫が人工蛹室から這い出して、となりの蛹室のサナギを傷つける危険がありました。反省点はこちらに。