ナナフシ食草ノオト(2)フユイチゴ

 写真は、水耕栽培フユイチゴフユイチゴは常緑の野イチゴである。 

 

 トゲナナフシもアマミナナフシフユイチゴを食べるのだが、あまり積極的には食べない様子だった。これはフユイチゴの葉が肉厚で堅いからだと思う。ミニバラを同時にケージに入れておくと、葉が薄く柔らかいミニバラばかりを食べる。 

 また、フユイチゴは、ミニバラナワシロイチゴに比べて水耕栽培での発育が非常に遅い。常緑植物は落葉植物に比べて成長が遅い印象があるが、フユイチゴも同じなのだろうか。冬までにベランダで栽培して十分葉を茂らせておき、冬に葉を収穫するのがよいかもしれない。

 
 野外のフユイチゴの特徴は、真冬に真っ赤な果実を実らせること。フユイチゴの実はさほど美味しくないようだ。植物が実をつけるのは、鳥などに食べてもらって種を遠くまで運んでもらうためだ。冬に実をつける植物は少ないので、それほど美味しい実をつけなくても食べてもらえるのだろう。

 フユイチゴの茎はツル状に成長して地面を這い、所々から根を出す。葉はナワシロイチゴのように深く分葉はせず、ごく浅く3−5葉に分裂している。