ナナフシ食草ノオト(4)マテバシイ

 マテバシイはブナ科の常緑高木。葉がよく茂り姿が良いために、庭や公園にしばしば植えられる。アマミナナフシの冬の食草としてマテバシイを用いているのだが、葉に厚みがあって硬いためか、好んで食べるというほどではない。
 
 少しでも葉を柔らかくして食べやすくしようと考え、葉の繊維に細かく包丁を入れたり、50〜60℃のお湯にしばらく浸けてからナナフシに供してみた。葉を柔らかく調理することでナナフシがガツガツ食べ始めることを期待したが、効果はさほどでもなかった。もっと葉の柔らかいカシ類(シラカシなど)を使ったほうがよいのだろうが、入手しずらい環境にあるので、この冬はマテバシイで乗り切るつもりだ。
 
 マテバシイの良いところは、素晴らしく日持ちすることだ。枝の切り口を水に浸けておけば、簡単にはしおれない。アマミナナフシの足場として入れっぱなしにしておいて、ときどき食べてもらうといった感じだ。

 シイ・カシ類は種類がいろいろあって(ワタシには)区別が難しい。マテバシイの葉は、大きくて縁に切れ込みがないのが特徴。雄花の穂は垂れずに上に向かって立つ。実(どんぐり)は、カシ類よりも細長い。実には渋みがなくて、昔は食用にされたという。どんぐりの殻には、小さな鱗片が並ぶ。

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