コフキコガネ飼育の論文を読む
親コフキ
コフキコガネ幼虫を飼育中です。コフキコガネの飼育を始めたのが2013年ですから、もう7年になります。最初は、論文やWEB情報は最小限にして、手探りで飼育していくほうが楽しいだろうと考えていました。しかし、7年かけて幼虫から成虫になったのはたった一匹だけ。さすがに、これではイカンと思い、情報を探してみることにしました。
子コフキ
WEBで調べるとオオコフキコガネについての論文がみつかりました。論文のタイトルは、サツマコフキコガネに関する研究 生態について(国生定男 (1979). サツマコフキコガネに関する研究 生態について 日林九支研論 32, 283-284)。サツマコフキコガネは、九州に生息するコフキさんで、私が飼育する(オオ)コフキコガネとは少し異なるのですが、飼育の参考になるでしょう。
室内飼育の方法は、夏に卵を深底シャーレで孵化させ、ニンジンを与えながら小型の素焼鉢で飼育したと書かれています。飼育温度の記載はありません。2年後の春に素焼鉢から孵化底シャーレに幼虫を移し蛹化・羽化させたようです。29個の卵から、22個体の1令幼虫が得られ、2齢、3齢、蛹を経て羽化したのは5個体でした。羽化率は17%でさほど高くありません。3令での死亡率は高く、データからは62.5%(10/16)だったようです。
・サツマコフキコガネは、ニンジンで飼育可能。
・室内で飼育すると孵化から羽化まで2年かかる。
・3齢幼虫での死亡率高い。
私のこれまでの経験でも3令で死亡することが多かったです。(つづく)