シラキトビナナフシを採集

 前回の採集では、シラキトビナナフシと出会うことができなかったので、今回はもう少し標高を上げてトライしてみることにした。場所は福井県勝山市。標高500mくらいから山道を徒歩で登りながら、ミズナラとクリの枝葉を中心にビーティング。ミズナラはすでにどんぐりを付け始めていて、秋になったことを感じる。
  
 今回は、ミズナラが生えていそうな山道を選んだのだが、少々選択を誤ったようだ。道沿いに生えているミズナラはどれも大きな樹でビーティングできない。汗だくになりながら、手ごろな高さの樹を探しつつ山道を登って行った。
  
 1時間ばかり採集を続けたが、落ちてくるのは蜘蛛とバッタばかり。今日は収穫ゼロかと半ば諦めかけたころ、若々しい葉をたくさん付けたクリの樹を見つけた。樹の下にビニール傘を置き、葉をはたいてみると・・やっと落ちてきましたシラキトビナナフシ。緑色のボディーの中心に、茶色い線がスッとまっすぐに通っている。とても美しいナナフシですね。お腹が膨れていて、すでに卵を孕んでいるようだ。

 山道を徒歩で登りながら採集できたのは、結局この1匹のみ。1匹だけでは寂しいので、車を運転しながらの下山途中、標高の低い場所で路傍のクリの葉を叩いてみたところ、ヤスマツトビとエダが1匹づつ採れた。シラキトビのみを持ち帰り、飼育することに。これで、トビナナフシ3種(ヤスマツ、ニホン、シラキ)が揃ったことになる。食草の確保が大変そうだ。