飼育中のオジロアシナガゾウムシさんです。太い腕が逞しいですね。
エサあるいは産卵場として、クズの葉と濡れティッシュを一緒に筒状に巻いたものを飼育ケースに入れたことは先日書きました。この「葉巻作戦」を開始して1週間が経ったので、葉巻の内部を調べてみることにしました。
葉巻の表面にはたくさんの刺し跡が残されています。
葉巻を開いてみると1mm程度の穴が無数に開いています。ゾウムシさんが口吻を刺し入れたのでしょう。内部をくまなく探しましたが、タマゴらしいものは見当たりませんでした。どうも穴を開けて水分を摂っただけのように見えます。
ケースの中にはクズの茎も入れてあったので、表面をナイフで削って内部を調べてみました。こちらにもタマゴは無し。秋はオジロアシナガゾウムシさんの産卵時期ではない可能性があります。現在飼育中のゾウムシさんが越冬して春になったら、もう一度同じ試みをしてみます。
ところで、今回、クズの茎を削ってみて、内部の構造がよく分かりました。クズの茎の皮は固いですが、内部は水分が豊富で柔らかい組織が詰まっています。この組織をオジロアシナガゾウムシさんは吸うのでしょう。また、この部分で幼虫が育って虫こぶをつくるんですね。水分が失われてしまうと、上の写真の細い枝で見られるように、白いスポンジ状になってしまいます。