しくじりノオト2022 その1「トゲナナフシ」
春になってゾウムシやハナムグリの飼育が始まり、ずいぶん気分が浮かれています。少し気持ちを落ち着けて、昨年(2021年)秋から今春までの失敗の反省を行っておきましょう。
しくじりノオトその1は「トゲナナフシ飼育」です。10年間にわたって続けてきたトゲナナフシ飼育、とうとうストップしてしまいました。それも私の注意不足が原因で。
(トゲナナフシ 2017年の写真)
室内で飼育しているトゲナナは、毎年12月~1月に孵化しました。今年は1月末にはっと気付いたときには、すでに幼虫がタマゴケースの中で孵化していて、エサがないため全滅していました。孵化のタイミングを失念してしまったのには、世の中を変えてしまった例の病気が関係しているのですが、ここでは多くを語りますまい。うぬぬ、残念です。なんらかのリマインダーを設けておくべきでした。
(タマゴケースと孵化した幼虫 2016年)
死亡した幼虫は2013年に採集した成虫から代が続いていたものです。また2017年からはシルクメートのみを餌として飼育していました。
(シルクメートとトゲナナフシ 2021年)
トゲナナフシは子供のころに出会って、その姿に驚かされた思い出の昆虫です。飼育を始めた頃は心ときめいていました。しかし、10年も飼育を続けるうちにマンネリ化していたことも、今回の注意不足の原因になっていると思います。失って初めてわかる、身近にいる愛しきもの大切さ・・・(泣)。
書いているうちに、失敗の振り返りというより、ずいぶん感傷的になってしまいました。今後、トゲナナフシを飼育することは多分ないと思いますが、いろいろなことを教えてくれた素晴らしい昆虫でした。今後は野外で出会いたいものです。