コフキゾウムシの飼育 ~驚きの産卵法~

ランニング中に見つけたコフキゾウムシです。体長5mmくらいのとても小さな昆虫です。

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小さなゾウさんを飼ってみるのも一興かと、持ち帰って飼育セットを組みました。クズの葉を入れただけのシンプルなレイアウトです。

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ところで、このコフキゾウムシ、小さすぎて肉眼ではわかりにくいのですが、拡大してみるとなかなか美しい昆虫です。体に淡いグリーンの粉をまとっています。これがコフキゾウムシの名の由来だとか。

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朝なにげなく飼育ケースの中を覗いてみると、クズの葉の上に白く小さなものが見えました。どうもタマゴのようです。葉の上に付着していると思い、葉ごと切り取って孵化ケースに入れようとしたところ・・・葉の上のタマゴはすべて無くなっていました。付着していると思ったのは完全な先入観で、葉の上にばらまかれていただけのようです。

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まさかのバラマキ産卵!気を取り直して、飼育ケースの底に敷いた床材(ペーパーナプキン)を調べてみることにしました。ナプキンを黒画用紙のうえでパタパタと掃ってみると、たくさんのタマゴが見つかりました。白く細かい点がタマゴです。

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かなり小さいタマゴですね。直径0.5mmもありません。しかし、こんな卵をバラマキ産卵して、自然界で生き残れるのでしょうか。ナナフシのタマゴみたいに硬いからで覆われているわけでもなさそうだし。

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タマゴは半分をカブマットにバラまいて経過観察。半分は黒画用紙の上において観察することにしました。

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シロコブゾウムシの飼育 ~産卵の記録~

9月上旬から飼育を始めた3匹のシロコブゾウムシ。

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食草のクズを入れたケースで飼育を始めました。

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飼育開始の翌日にはこんな産卵行動がみられました。折りたたんだクズの葉にお尻をつっこんでいます。

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きれいに折りたたまれていますね。

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3か所折りたたまれている葉もあります。

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中はどんなふうになっているかと開けてみると、タマゴが入っていました。卵を取り囲むように接着剤の跡のようなものが見えます。葉を閉じるためにメスが分泌した糊でしょうか。

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産卵は床材のペーパーナプキンにもされていました。ナプキンの端が折りたたまれています。

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ナプキンを開いてみるとやはりタマゴが入っていました。1.5mmくらいの小さなタマゴです。

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孵化と幼虫飼育の記録は見つけることができなかったのですが、幼虫はマメ科植物の根を食べるという記載がWEBにいくつかありました。孵化後、地面に降りて地中に入ると予想して以下のような孵化セットを組みました。タッパーに敷いたカブマットの上に鉢底ネットを置いて、産卵済の葉やペーパーナプキンの切れ端を載せました。

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どのような結果になるか楽しみです。

ときめきの9月~クズの葉上のゾウさん~

9月になってずいぶん涼しくなってきましたね。気持ちよくランニングできる季節になってきました。先日のランニング中に面白い虫たちをみつけたので報告します。いずれも路傍に茂っているクズの葉の上の昆虫です。

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まずはシロコブゾウムシ。クズの葉の縁を齧っていました。体長は1.5㎝くらいですが、体の厚みがすごいのでとても大きくみえます。まさしく象を思わせるような興味深い体形をしていますね。いつか飼ってみたいと思っていた昆虫なので、持ち帰って飼育することにしました。

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続いてコフキゾウムシ。こちらは5mmくらいの米粒ほどのゾウムシです。交尾中のペアを何度もみかけたので、ちょうど繁殖期なのでしょうか。

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最後にオジロアシナガゾウムシ。白と黒の体色で象というよりはむしろパンダのような風貌です。

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クズの葉の上で3種類ものゾウムシをみつけられるとは驚きでした。ランニングから帰宅して、ゾウムシについて調べてみたところ、それぞれ実に興味深い生態をしているようです。

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シロコブゾウムシの飼育ケースです。まだ飼育して数日しかしていませんが、すでに葉に産卵していることが確認できました。

夏が過ぎ去りコフキコガネの死去後は心うつろとなっていた私ですが(コフキロス)、秋の始まりとともに新たな昆虫たちと出会うことができました。心ときめく秋となるような予感がします。

アオドウガネの幼虫誕生とか

飼育ケース内のカブマットに産卵されたアオドウガネ卵の経過報告です。先日、卵が孵化しているのを確認しました。飼育ケースの底に15匹くらいの初令幼虫が動いていました。アオドウガネ幼虫は小プラケと200mlカップの2通りで飼育を続けます。

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産卵をさせるつもりのないアオドウガネさんは、薄く敷いた赤玉土の上で飼育していました。アオドウガネはあまりバラマキ産卵はしないようなのですが、先日、1個だけ赤玉土の上に卵を産んでいました。

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あまり卵をうんでもらってもこまるのですが、飼育ケースの中に一部産卵場所を作るとどうなるか観察してみました。ヨーグルトの空きカップにカブマットを7㎝程度敷いて、ケースの中に置きました。

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数日すると産卵が確認できました。この方法であれば卵を次々と得ることができそうです。孵った幼虫は蛋白源として利用できるか研究するつもりであります。

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祝! アオドウガネ ベビー生誕

そろそろアオドウガネの卵が孵っているころかなと、卵を入れたタッパーを開けてみると・・・

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オアシスの上で、生まれたばかりのアオドウガネベビーがもぞもぞ動いていました。

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祝! アオドウガネベビー誕生!

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丸々とした可愛い赤ちゃんです。ベビーが入っているオアシスの窪みは直径4mmくらいなので、かなり小さいですね。

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喜んでいるのはほどほどにして、飼育の準備をしなくてはいけません。200mlのプラスチックカップにカブマットを敷き詰めて飼育することにしました。

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幼虫を傷つけないようにオアシスのままカップへ移動。

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5-6匹くらいは、こんな個別飼育で経過をみたいと思います。

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カップコガネムシ専用のケース(通称 黄金部屋)へ収納しました。

 

2021年 コフキさん逝く

本日、2件目の投稿になります。今年採集したコフキコガネさんが、先日、逝去されました。在りし日のコフキさんの姿を写真に残しておこうと思います。

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飼育ケース(コフキハウス)の様子です。最大5匹(3メス、2オス)が過ごしていました。

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お食事中のコフキさんです。

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これは散歩中のコフキさん。

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プリチーな姿がもう見れないかと思うと寂しいです。

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こんな風に仲の良いカップルも目撃されたりして、産卵確実と思っていたのに、結局卵は残されませんでした。

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ときには、こんなアクロバチックな行動もみかけたのに・・・。産卵までもっていけなかったのは実に残念です。

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原因としては、転倒対策が不十分だった可能性があります。粗目の腐葉土を床材として敷いていたのでひっくり返っても起きれると思っていましたが、転倒して体力を消耗してしまったコフキさんがいました。

今後は、昨年得られたコフキコガネ幼虫の飼育に注力します。

1年目のコフキコガネ幼虫

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昨年、2020年8月にコフキコガネが生んだ卵(上写真)。孵化した幼虫が現在どうなっているかというと・・・

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200mlのカップのなかでこんな具合に育っています。結局、1年では蛹化することなく、まだ幼虫のままです。

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3㎝近くになっているでしょうか。

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来年の蛹化・羽化を目指して飼育を続けます。ですが、サツマイモをつかっての飼育はエサ交換が大変で正直疲れました。カブマットのみでも十分育っているので、サツマイモ飼育は中止することにしました。

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ところで、本日2匹が死去していることを確認しました。エサ交換が遅れたからかもしれません。死亡例ではカップの外周にぐるりと通路が掘られていました。エサ交換の必要性を示すサインでしょうか。

残された幼虫は8匹。大切に育てます。